総合人材サービスの知見を結集 自社サイト「しごとポータル」のリニューアル
総合人材サービスの知見を結集
自社サイト「しごとポータル」のリニューアル
大学卒業後、大阪で就職。香川にUターンし、2008年クリエアナブキ入社。情報システム部門を経て、総合企画室に異動。WEBの企画・運営、基幹システムリプレイス、DX推進などを行う。2023年営業部としてしごとポータルを運営。2024年「しごとポータル」を全面リニューアルを担当する。2024年12月現在、管理部の事業支援チームでリーダーを務める。
写真:株式会社クリエアナブキ 管理部 事業支援チーム リーダー 木田 ゆかり(以下:木田) / 掲載日:2024/12/24
人材派遣・人材紹介・紹介予定派遣などをはじめ、業務の効率化・生産性アップのためのBPO(自社の業務を外部にアウトソージングする形態の1つ)、障がい者雇用支援など、企業の人事戦略の課題を解決するための多彩なサービスを提供している株式会社クリエアナブキ。
同社は中国・四国地方(以下、中四国)最大級の求人数を誇る求人サイト「しごとポータル」を運営しています。しかし、近年ではIndeedでの求人検索が主流となり、「しごとポータル」のユーザー数減少が課題となっていました。この状況を打破するために、同社はHumAIn社とサイトの全面リニューアルを実施することを決め、約40年にわたる知識と経験を活かした「しごと相談の強みが分かるサイト」へと生まれ変わらせました。
今回は、制作当時の課題やリニューアル後の「しごとポータル」へのご感想を詳しくお伺いしました。
自社サイト「しごとポータル」
リニューアルプロジェクト始動
貴社のサービスの詳細や強みについて教えてください。
木田:当社は中四国を中心に、人材派遣、人材紹介、BPO、障がい者雇用支援など幅広い総合人材サービスを提供しています。少子高齢化や首都圏への一極集中により地方の人口減少が深刻化している中、中四国を基盤とした人材サービス会社として「社会課題に向き合い、年齢・国籍などに関わらず多様な働き方が選択できる雇用機会を創出し、地域社会の発展に貢献する」ことをミッションに掲げています。中四国を元気にしたい、地域社会に貢献したいという強い想いを持ったメンバーが集まる組織です。
特に「しごとポータル」では、「正社員への転職」「人材派遣」を包括的にサポートできる点が他の人材サービスにはない強みです。求職者にとって、自分が理想とする働き方がどの雇用形態であると最適なのかを知ることは重要です。たとえば、派遣で働きつつ将来的に正社員を目指す方はもちろん、転職を考えている方には紹介予定派遣という仕組みがあること、派遣でも月給制という選択肢があることなど、さまざまなニーズに対応できる設計になっています。
もちろん、各雇用形態には異なる法律やルールが適用される難しさはありますが、当社がこれまで培ってきた豊富な実績を活かし、求職者および企業の良きパートナーとして最適なソリューションを提供してまいります。
しごとポータルのリニューアルを行うにあたり、当時はどんなパートナーを探していましたか。
木田:新しい取り組みを提案し、一緒に考えてくれるパートナーを探していました。社内では「こうなったら良い」「ここを変えたい」といった議論を重ねてきましたが、リニューアルに際して改善すべき点に網羅的な対応をするのは、人的リソースやスキルの面で限界がありました。
そのため、単なる御用聞きではなく、私たちの希望や理想に寄り添いながら、共により良いサイトリニューアルを実現してくれるパートナーが必要だったのです。
サイトリニューアルを実施するにあたり、当時困っていたことは何でしたか。
木田:システム面の課題を抱えていました。新しいことをしたくても、「しごとポータル」の管理画面が古くやりにくさが足かせになっていたり、綺麗に求人が並んでいる旧来の求人サイトから形を変えることが難しい状況でした。
私たちが求職者に伝えたいメッセージやできることは求人情報以外にもたくさんあるにもかかわらず、なかなか理想の形を作ることができず、求職者が応募してくれるまでこちらからアプローチできる手段がなかったのです。
知見と実績への安心感
理想のパートナー像と選定の決め手
今回、率直にHumAIn社を選んでいただいた決め手について伺えますか。
木田:全面リニューアルは大きめのプロジェクトだったので、色々な企業に相談しました。最終的にはコンペティションで3社の企業にご提案いただき、最後まで悩みました。決め手は、単なるWEB制作会社ではなく、技術力も人材業界についての知見もある点でした。新しいことの提案、一緒に考える、そのような姿勢が感じられました。次いで、求人・求職者情報を管理している基幹システムに直結するAPI連携の知見や実績がしっかりあった部分は安心材料になりました。
木田さんやしごとポータルリニューアルの際に、貴社で中心となった部署について伺わせてください。
木田:当時私が所属していた部署は、営業部の営業支援課という部署でその中のデジタル推進チームは「営業DXを推進、求人開拓から募集までの機動力を高める」ことをミッションとしていました。はじめは私ひとりでしたが、リニューアルプロジェクトが発足し、プロジェクトメンバーの1名が異動して2名のチームとなりました。
それまでWeb周りは管理部門が取り纏めていましたが、しごとポータルのリニューアルは営業部の中で発足したプロジェクトでした。
専門知識や経験がなく不安でしたので、パートナー選びは慎重に妥協なく進めてきました。HumAIn社とプロジェクトが実施できて良かったです!
実際に開発が進んで行く中で、HumAIn社メンバーのノウハウやメンバーのレベルについてどんなことを感じましたか。
木田:当社には、サイトリニューアルを行うための専門的な知識を持つ人材がいませんでした。そんな中、HumAIn社には当社が理想とするイメージをどんどん引き出し、ヒアリングを重ねていただきました。そしてその内容をデザインに落とし込みアウトプットし、きちんと我々のわかるようにデザインの意図や意味を説明してくださったので、とても頼もしかったです。必要な際には喧々諤々とディスカッションできる信頼関係が構築でき、UIUXなどのデザインにおける勉強にもなりました!
ただ、当初の期日から遅れてしまった点は少し残念ではありました。
しごとポータル TOP画面(PC)
しごとポータル TOP画面(スマートフォン)
ご迷惑をおかけし申し訳ございませんでした。今後のアップデートで取り返していきます。
直帰率が激減!
求職者にしっかりと伝わるサイトへ
今回HumAInに依頼したことで前進したこと、改善したことについて教えてください。
木田:まずなんといっても、何ができるサイトであるかがしっかり表現できました。しごとポータルを訪れてくれた方に「仕事を探せること」「派遣や正社員の仕事が幅広く掲載されていること」「転職や仕事探しの相談できること」などが伝わる仕様にアップデートできました。これまでは「求人サイト」としての見え方だったしごとポータルが「しごと探しの相談ができるサイト」にリニューアルが成功したと言えます。
リニューアル後も常に改善点を探し、必要に応じて追加機能を実装しています。いつでも求職者のみなさんが使いやすく、掲載企業の役にたてるよう努めていきますので、HumAIn社には引き続き伴走者として頼りにしています。
他にはいかがでしょうか。
木田:数値として成果が出て嬉しい項目を挙げるとしたら、「直帰率」が下がっていることは大きいですね。リニューアル前には直帰率が30%台であった数値が現在1桁台にまで下げることが出来ました。もちろん広告戦略など、様々な結果の相互作用ではあるものの、ここまで大きな数字の変化を生み出せたのはHumAIn社とおこなったリニューアルプロジェクトのおかげだと考えています!
リニューアルした「しごとポータル」に対する木田さんの率直なご感想を教えてください。
木田:営業部のメンバーにとっての「しごとポータル」が「自分たちのサイト」として意識に根付いたのは大きな変化だと感じています。振り返ると、これまでは「作ってもらった求人サイト」という感覚が強かったです。ただ求人を掲載しているサイトになっていた上に、改善や見直しなどを行おうにも、システムの構造上アップデートが難しく、自分たちで良いものを作り上げようという愛着が持ちにくかったためです。
リニューアル後の現在では、「いかにしてしごとポータルをうまく使っていこうか」という議論が適切に実施され、また月に2回は定例で改善のプロジェクトが動いているので、今後の運用も我々自身とても楽しみに思っています!
働きたい想いを実現し「ひと」と「地域社会」を盛り上げる
最新の「しごとポータル」で注力しているポイントや課題についてお聞かせください。
木田:求職者のニーズをさらに精度を上げて把握できるように努めています。リニューアルプロジェクト後の追加開発で対応した実例もありまして、「求人のキープ機能」がこれにあたります。求人に応募する前の情報収集に活用いただける機能であると同時に、求職者をサポートする我々にとっても、ニーズを把握して漏れなく情報を提供できるようにする機能です。どちらの視点からも必要な機能であり、緊急度も高いと考えすぐに取り掛かりました。
今後も、リニューアルしたしごとポータルが求職者・掲載企業ともに役立てるようなサイトであり続けられるよう前進します!
最後に、貴社のサービスの今後の展望について教えてください。
木田:昨今、地方の中小企業では採用がますます困難になる情勢が続いており、中国・四国地方もその例外ではありません。私たちはこれまで以上に「中四国の企業・求職者の理解者」として、人材サービスにおける約40年の経験と実績を活かし、サポートに尽力してまいります。
具体的には、「しごとポータル」を活用した求職者への伴走支援、各拠点のコンサルタントによる丁寧なサポートなど、多様な方法で「働く場」の提供に取り組みます。
私たちは「ひとの役に立ちたい」という想いをブランドスローガンである「ひとに翼を。」に込め、地域の人々や企業に寄り添いながら、これからも歩みを進めてまいります。